2021/02/02
Pearl社のミニドラムセット「Rhythm Traveler」購入レビュー!
Acousphere奥沢です!
僕のようなリズムギターやソロギターを中心にしたギタリストにとってなによりも大事なのが「リズムの表現」です。
安定したリズムを供給し、一緒に演奏するギタリストやボーカリストに伸び伸びと演奏してもらう。
そしてワンランク上のグルーヴ表現をひとりでこなす。
それらが可能になるためにはタイトでシビアなリズム感を持たなくてはなりません。
そう、ドラマーのように。
ギターでは感じられないシビアなリズムをマスターするために僕が日常的に取り組んでいるのがドラムの練習です。
これまで電子ドラムにはじまって3台のドラムを購入し、手放してきましたが、この度4代目となるドラムが僕の仕事場に到着いたしました。
Pearl社から発売中の練習用ドラム「Rhythm Traveler」がやってきたので購入レビューを書きたいと思います!
こちらが到着した段ボール箱。
大きさはみかん箱を縦にふたつ重ねたような感じです。
結構な重量があるので移動は大人ふたりでやりました。
中を開けるとまずはこんな感じでした。
更に段ボール箱になってる部分と、接合のためのパーツですかね。
バスドラ、スネア、タムが3個入ってるとは思えない梱包ですが、うまく重ねてあるのではないでしょうか。
全部出したところです。
タムとスネアは組み立てなくても済む完成品状態で入っていましたし、それなりにチューニングされているような状態でした。
打面の皮がゆるんでいてチューニングキーで調整しなくてはいけない状態だと初心者の人は戸惑うでしょうから、すぐに音が出せる状態なのは嬉しいですね。
このRhythm Travelerですが色は、黒、白、赤の三色で展開しています。
僕が今回選択したのは白。
普段はあんまり選ばないカラーなんですが、置き場所がカフェの中で人目に触れることが多いので、攻撃的でない白を選択しました。
今カフェにあるのを見てもこれで正解だったと思います。
まず始めはバスドラムの組み立てから!
バスドラムだけはほぼ全部がパーツに分かれている状態で梱包されていました。
打面となる背面を取り付けたのち、同梱されていたミュート材(ウレタンのフォームで、バスドラの響きをコントロールする。入れるとタイトな音色になる)を設置して前面を取り付け。
販売店だったイケベ楽器秋葉原店ではミュートしてないデモ機だったので、結構大きなボヨーンという音で響いてましたが、ミュートをいれるとてきめんにタイトな音色になり、しかも音量もぐっと抑えられてGood!
家庭で使うならこのくらいが良いんですよね。
バスドラムは打面のあとに自立するための足をつけてとりあえず完成!
写真のような感じで自立いたします。
細くて華奢な印象の足ですが、取り付けてみた感じでは非常にしっかりとした鉄骨になっていまして、ビーターでバシバシいける感じです。
その次はビーターの組み立て。
説明書をみながらやれば難しいことはありませんでした。
バスドラとビーターは接合部品を介してしっかり固定できるようになっています。
バスドラにまずスネアと一番大きなタムをつけるためのアームを装着しました。
昔ガンダムに「ボール」という名前の弱いモビルスーツが登場したのですが、雰囲気がそっくり。
ジムとボールは完全に負けキャラだったので、連邦軍はあんなの量産しないでガンダムいっぱい作ればよかったと思うんですがねえ。
ちなみにテレビゲームのガンダムをやるときの僕のお気に入りキャラはガンタンクです。
スネアをアームにとりつけてハイハットと並べたところで待ち切れなくなった甥っ子達にドラムを奪われました!
次、僕がたたくー、といいながら交代で演奏。
音の出方を研究したりしながら試している姿はもはや立派なミュージシャン。
とくに次男坊の方は小さい頃からずっとリズム楽器が大好きで、3歳でコンガを飽きずに叩いていたりと伝説の持ち主。
小学校一年生にしてはじめてフルのドラムセットと対面です。
これはこの後毎日この場所に練習にやってくるだろうなあ。
さて、ドラムのレビューに戻りますが、スネアをセットして叩いて見てもアームはしっかり固定されていい感じです。
球体関節みたいな仕組みになっていますので、それなりに自由に好きなポジションにスネアを配置することができるようになっています。
ハイハットとクラッシュシンバルも同梱されていました。
こちらのほうは残念ながら全く良い音がしません。
ヨックモックの空缶を叩いてるような音色なのでホームレコーディングなどでは使用不可かと。
でも「練習用」という意味で考えれば派手に響かない分、家庭などでは良いともいえますね。
しかし練習といえどリアルに響いてくれないと感じがつかめないという部分もあるし、やっぱりシンバルは良いものに交換した方がいいと思います!
Pearl社の練習用ドラムセット「Rhythm Traveler」の組み立てが完了したので、カフェの隅っこに持っていって設置してみました。
おおよそ100cm x 100cmくらいの敷地に収まってくれました。
以前ぼくが持っていたYamahaのHipGigよりはだいぶん小さい印象ですね。
HipGigは小さくなるもののサウンドはまさに本格派だったので、自宅での練習や宅録では実用性に乏しく、ドラムがない現場に持ち込む際やストリートライブなどでしか活躍しなかったのでした。
なので手放してしまったのですが、今回のRhythm Travelerはその点音量も小さくてとてもいい感じ。
ブラシをつかってそーっと叩けば深夜でも練習できそうなくらいです。
それでも身体を動かす練習やタイミングを感じることはできるので僕にはちょうど良い製品だと思いました。
そして防音室に持ち込んでスティックを使って強めに演奏すれば本格派の響きも作れてレコーディングなどにも活躍しそうな雰囲気。
こちらはまだ試してないのでどうなるかはわかりませんが、また違うタイミングでレポートできればと思います。
ギタリストでもボーカリストでも、全てのミュージシャンにとって「リズム感」というのは最も大事なものになります。
ピッチが完璧でも、抑揚が素晴らしくても、美しい音色でもハーモニーでも、発音されるタイミングが悪ければ「かっこ悪い音」になってしまうのが音楽なんですね。
良い演奏家を目指す人はぜひドラムなどシビアなリズム楽器を使って、ひとつ上のリズム感を身につけて欲しいと思います!