2022/12/03

[Live映像] マイケルジャクソンの「Black or White」をMotion Blueで演奏しました!


Acousphere奥沢です!
長年YouTubeで公開したいと思っていた演奏映像をつい最近ようやくアップロードすることができました!
 楽曲はMichael Jacksonの後期のビッグヒット「Black or White」です!

 最初にこのギターアレンジをはじめたのはおおよそ3年前。
 ステージではこの2年間機会があるたびに演奏していましたが、なかなか思うように弾けず苦労してきました。
前回のMotion Blue横浜でのライブの際にようやく手応えをつかむ事ができましたので公開させていただきました!
この演奏映像をふまえつつ、僕のBalck or White完成までの葛藤の歴史を振り返りたいと思います!


この楽曲をソロギターでアレンジしたいと思った直接のきっかけは、僕の敬愛するギタリスト、Tuck AndressさんのアレンジによるMan In The Mirrorを学んだときでした。
たったひとりでMichael Jacksonの演奏全ての要素を詰め込んだソロギターアレンジメントで、はじめて演奏をみたときは鳥肌が立ちました。
いつかこんなことを自分でもやってみたい!という思いはその時からあったのですが、どうしたらソロギターが作れるのかわからずにいて、Tuck Andressさんのトランスクライブをたくさん行って勉強してきました。

Tuck&Pattiさんの楽曲「All The Love」からはじまり「Time After Time」などの伴奏アレンジメントから勉強をスタート。
そしてTuck Andressさんのソロ「哀愁のヨーロッパ」「Man In The Mirror」「I Wish」といまだに勉強をつづけています。
それらの勉強をしてきた中で「Tuckさんはこう考えてソロギターや伴奏をアレンジしてるのではないか?」と思うようなコンセプトに出会いました。
それは「トライアド メロディー」というコンセプト。
ソロギターにメロディを付加する時にシングルノートのトップノートとしてコードの上に載せるのではなく、メロディをトライアド化してベース以外のコード毎メロディアスに動かすというコンセプトです。
とくに「I Wish」はそのコンセプトが非常にわかりやすく現れた作品で、Black or Whiteをアレンジする上でもっとも参考にさせてもらいました。
2012年にTuckさんのギターレッスンをサンフランシスコで受講した時にもこのコンセプトについて伺ってみたのですが、確かにクリアにそう考えて弾いてる時があるとのお言葉。
やはり普通のソロギタリストとは違うコンセプトに到達してアレンジしていたんですね。

ようやくひとつ見つける事ができた「トライアドメロディ」というコンセプト。
Black or Whiteは純粋にこのコンセプトだけを活かしてアレンジしてみようと考え、実験的な習作としてアレンジがスタートします。
キーがEメジャーということもあり、想像以上にトライアドメロディとの相性が良いこの楽曲。
楽曲のテーマを弾くだけでなく、トライアドメロディコンセプトを使っての即興演奏ができるということも後にわかってきます。
この映像で2回テーマを弾いてからのパートでInterludeに戻るまでの部分は当日の即興演奏になっているところも注目してきいてほしいと思います。
うまくいった時はにやりとしたり、表情と即興がリンクしているところを感じてもらえると思います!

もちろんそうした音楽的都合からのみこの楽曲を選んだ訳ではなく、Michael Jacksonのメッセージやリズムが素晴らしく、たくさんの人に時代を超えて聞き続けてもらいたい、自分が弾き続けてゆきたい曲だから選んだということでもあります。
悲しくも2009年6月25日に天国へ旅立ってしまったMichaelですが、彼のメッセージ、魂は彼の作品と共にいまもたくさんの人に影響を及ぼし、生き続けていると思います。
僕もそんな彼の音楽を聞いて学び、彼の音楽に助けられてきたひとりです。
今度は彼の音楽を守りとどけてゆく側にまわって、少しでも彼のレジェンドを多くの人にしってもらいたいと思います。
それがきっと世の中を素敵に変えてくれるものだと信じているからです。 

このような思いと年月によって出来上がったひとつのソロギター作品「Black or White」。
僕にとっては特別な意味をもつ作品になりました。
次はこの演奏をひとりでも多くの人に聞いてもらって楽しんでもらうこと。
できればこの曲を弾きたいと思ってくれる人が現れ、僕の手からそれが伝わってゆき、Tuck AndressさんのDNAがたくさんの人々に届く事が願いです。
今年のうちにちゃんとしたレコーディング作品として残し、そして譜面や練習用レッスン映像なども作ってゆきたいと思います!
まずはこちらのMotion Blueでの演奏動画を楽しんでみていただければと思います!