英語圏では「スラッピング」という言葉で紹介されていますが、弦をつま弾くのではなく、指で叩いて(打弦して)音を出す奏法になります。
とてもパーカッシヴな音色がしてファンキーに聞こえるのですが、ギターでもこのスラッピングを活用することができます。
このテクニックを使えばギターでもベースのようなブーミーな低音が聞こえますし、またメロディを弾いても面白い効果が期待できます。
それでは早速フィンガースラッピングの指使い、テクニックを紹介したいと思います。
フィンガースラッピングを弾くための指は親指、中指、そして平手という3つの選択肢があり、それぞれ手の使い方が違ってきます。
親指を使ってのスラッピングは親指を立て、それ以外の指を握ります。
そして親指のサイドの部分の間接あたりを弦にぶつけて音を出します。
腕のふりではなく、手首の回転を使って弦にあてるようにします。
ベーシストが行うスラッピングと同じ動きになりますので、ベースっぽいサウンドが出てきます。
中指でのスラッピングは中指を天井に向けて親指を添えます。
そのまま中指の爪を弦にあてたり、弦に押し込んでひっかけたりしながら演奏します。
これも手首の回転を使って弦を弾くようにするのがコツです。
こちらはギタリストっぽい少し軽めのスラッピングサウンドを作る事ができます。
平手でのスラッピングは一番大きな音がします。
親指以外の指を扇子のように揃えて親指をそえます。
そのままパタパタ扇子を扇ぐようにして弦をたたいて音を出します。
ダイナミックな動きがオーディエンスの視覚にも訴えてきますし、大きくてタイトなサウンドを出してくれます。
またこのままストローク奏法にも移れるのも利点です。
フィンガースラッピングを使うとファンキーなサウンドを出す事ができます。
これにより明るくて楽しい雰囲気を作り出す事ができます。
またR&Bなどのファンキーなグルーヴを作り出したい時にも有効で、この奏法でないと出せない雰囲気や味があるといえます。
またスラップして出した音は音量が大きくパワフルに聞こえるので、演奏上のダイナミクスの効果を狙って使うのも良いかと思います。
■パターン1・親指スラッピング
親指を使ったスラッピングの例を弾いてみましたので動画で確認してください。
ここではSoulのベースラインをモチーフにしていますが、普通にフィンガーピッキングで弾くよりもグルーヴィになるのがわかると思います。
親指を立てて残りの指は握ります。
親指を反らせて三味線のバチのような感覚で弦をヒットします。
ダウン&アップストロークという感覚よりのイン&アウトストロークという感覚で、弦を引っ掛ける感じで弾くとよいでしょう。
TAB譜のXマークはゴーストノートです。
音を出さずに弦を弾くノイズだけ入れてください。
■パターン2・中指スラッピング
中指の例題は高速ベースラインを弾いてみました。
中指に親指を添えて右手を固めます。
そして親指スラッピングと同じようにイン&アウトストロークの要領で弦をひっかけて弾きます。
ファンキーでグルーヴィな音の出方がするのが特徴です。
これらスラッピングテクニックは多用すると指先を痛める事がありますので、適度な練習を心がけてください。
■パターン3・平手スラッピング
平手スラッピングの特徴は指一本のスラッピングにくらべて強くアタックが出せる事、大きな音がでる事といろいろありますが、なんといってもコード弾きとメロディ弾きを自在に操れるところです。
ほぼピックで演奏してるのと変わらないので、ピックピッキングのテクニックを応用する事も可能です。
映像ではコードとベースラインを交互に弾いていますので、その辺に留意しながら確認してみてください。
演奏のコツとしては人差し指から小指までは扇のように広げて親指で支えます。
そのまま自分の顔をあおぐような感じで弦を弾きます。
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