Editor : Shige Okusawa (Acousphere)
フィンガーピッキングの基礎についての考察をここ最近していますが、今回は「ギターのどのあたりがピッキングポイントとして適正なのか」という問題について考察したいと思います。
弦をはじく場所によって音色は変化します。
サウンドホールからギターのヘッドの方向へ向かうに従って音色は優しく柔らかくなります。
これは弦の振幅の幅が大きくなり、指へのあたり方も柔らかくなるからだと考えられます。
逆にサウンドホールからギターのブリッジ側へ向かうと音色は固く、輪郭のはっきりした感じになります。
触るとわかりますが同じ力ではじいても弦が固くて振動しにくくなります。
それに比例して音量も小さくなり、音色も固くなるわけです。
固い音色は攻撃的なサウンドに向いていますので、ロックのカッティングや早いパッセージのメロディなどを弾くと良いでしょう。
柔らかい音色はジャズのメロディなど温かく太いトーンが必要なとき、ボサノヴァのようにほんわりとしたトーンがほしい場合に最適です。
楽曲のスタイルにあわせて弾く場所を変化させるのも重要です。
以上の事を踏まえた上で、どこが最適なポジションかと言えば演奏スタイルや音色の好みでひとりずつ違うという事になるのではないでしょうか。
でも音色だけではなくもうひとつ大事なファクターもあります。
それは「身体に負担をかけず無理なく演奏する」という事です。
そのコンセプトにのっとった場合は「正しい持ち方でギターを構え、そのまま自然に右手がきた場所で弾くのが一番よい」という答えになるかもしれません。
音色にこだわって自分の身体に負担をかけて無理な場所でピッキングを行えば怪我や疲れの原因になりますし、無理をしている感じが演奏にあらわれてしまいます。
自然な持ち方で弾ける場所を見つけて演奏してください。
上達してゆけば今度は好きなポジションで、好きな音色を作って弾きながらも自然にギターをあつかえるようになると思います。
まずは基本形、そこから自分らしい演奏法にシフトして上達してくださいね!
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