フィンガーピッキングでギターを弾く場合、親指、人差し指、中指、薬指の4本を使って弦を弾くのが基本です。
もちろん上級者になってくれば決めごともなく自由に指を使えるようになりますが、最初のうちは触る場所を決めておく事で安定した演奏の基本ポジションを身体に覚え込ませる事ができます。
今回の記事では僕がおすすめする3つの基本ポジションについて説明します。
ギターを弾く際、指には音の出し方において役割があると思います。
まず大事なのが親指です。
親指はベース音(一番低い音、コードのルート音)を弾く事に使いますので、6弦と5弦という低い音がでる弦を担当します。
まれに4弦や、1弦など高い音が出る弦を弾く事もありますが、伴奏のフィンガーピッキングの場合は6弦と5弦を弾く頻度の方が圧倒的に多いといえます。
人差し指、中指、薬指といった残りの指はコード(和音)を弾く事に使います。
1弦から4弦までを担当するのが基本のポジションとなります。
小指は最初のうちは演奏には使いませんが重要な役割があります。
それはギターのボディに触れ右手を支える事。
同じ場所につけておく事で、その他の指がどの弦に触れているのかをわかりやすくする効果もあります。
もちろん小指をボディにつけないで浮かして弾く方法もありますが、初心者の方には小指をつける方法をおすすめします。
指の役割については理解していただけたと思いますので、それを踏まえた上で考えられる基本のフィンガーピッキングのポジションを3つ紹介します。
ひとつめがこちら、「2,3,4弦+5,6弦」のポジションです。
薬指が2弦、中指が3弦、人差し指が4弦、そして親指が5弦と6弦を担当します。
写真のように指を格弦に触れさせてギターを持ちます。
一番基本のポジショニングであり、伴奏の基本となるDrop3やDrop2のコードフォームはほとんどがこのポジションの中で弾くことができます。
ふたつめ「1,2,3弦+4,5,6弦」のポジション。
薬指が1弦、中指が2弦、人差し指が3弦、そして親指が4弦と5弦と6弦を担当します。
写真のように指を格弦に触れさせてギターを持ちます。
前述したポジションよりも広い音域を演奏できるポジションです。
フォークで使うオープンコードやオープンコードなどで活躍するポジショニングです。
このポジションは3フィンガーピッキングなど伸びやかな伴奏、そしてソロギターなどにも多く使われると思います。
みっつめは少し珍しいポジションですが、「3,4,5弦+6弦」のポジションを紹介しておきます。
薬指が3弦、中指が4弦、人差し指が5弦、そして親指が6弦を担当します。
低音弦側によったポジションなのであまり実用性は高くありませんが、ソロギター楽曲など込み入ったアレンジを弾くときに使う事ができます。
Low Interval Limit(音同士の干渉がおきて響きが濁る現象)が起きないように注意する必要があります。
以上3つの基本のポジションを紹介しました。
演奏スタイルによっては右手の指2本だけとか3本だけで弾くという事もありますので、そのときには臨機応変に指使いを変化させてください。
僕が大事に考えてるのは「指の役割」ということです。
親指で弾くとあたたかくて太くて、いかにもベースという感じで弦は発音しますし、同じ弦を人差し指で弾くと輪郭のはっきりした立ち上がりの早い音で弦が発音するのですよね。
弦の弾き方で音色がかわる、それに沿って聞こえ方もかわる。
その部分を理解して弾けば一本のギターからベースのようなサウンドもトランペットのようなメロディも出す事ができるってことですよね。
ギターは奥深い楽器なのでみなさんもどんどん研究して楽しんでほしいと思います!
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